20年前不登校だった私が体験談を語るブログ

「行きたくない」を「生きたくない」に置き換えて

祖母が他界した

多分享年91歳くらいだったかと

父方の祖母なので、通夜や葬儀には恐らく父方の親戚が集まるのだろう、いや、聞いてないから分からないけど多分そうなのだろう

父方の親戚とは以下の記事に書いた通り、ふるいにかけた時から「父方の親戚の沢山来るであろう祖父母の通夜や葬儀には行かない」と決めていた

onorenomai.hatenablog.jp

などとまあ口では言っていたけれど

現実は体験してみなければ分からないものだからいざその時になったら私はやっぱりお別れに行くのかも知れないな、いやーやっぱ行かないかなーいやでもなーえーわからん!わからんぞー!と言う風にも少しだけ思っていた

それが今から10年前

 

そして祖母が他界した現在、やはり通夜葬儀には行かなかった

母親には祖母の生前からその旨を伝えていたのだけれど、いざその時になると「え?本当に来ないの?!周囲になんて言えばいいか分からない、困る」と母

私は葬儀の出欠程度の事で周囲からどう思われようとかまわないので「ただ行かないと言っていた、理由は知らないと事実だけ伝えればいいじゃない」と説得を試みたのだけど、親戚と私の間に立ってくれている母がだんだん可哀そうになり、感染症になってどうしても外出できないという設定をたてた

不登校になった頃もこうして親戚の前で場当たり的な嘘を言わされてたなぁ、あの時と変わってないな、私が言わせる側に回ってるけど...などと思いつつ

 

 

他界した祖母が認知症と診断されたのは今から5年ほど前

 

「おばあちゃんが夜な夜な倉庫に隠れるようになった」と母から連絡があった

 

いつも隣り合わせのベッドで寝ている祖父を「知らない男が勝手に横で寝ている」と認識していたらしい

当時の祖母の気持ちを想像するに、それはさぞ怖かっただろうと思う

夜中に自分の部屋で知らない男が寝ていたら私だって逃げるし何なら警察行く、おばあちゃん知らない男に襲われなくて良かったね

 

そんな事をきっかけにやがて祖母は特別養護老人ホームに入る事になったのだけれど、入所して数ヶ月と経たないうちに認知症とは関係のない脳の病気で倒れ、あれよあれよと言う間に合併症か何かで「危篤です」と医師から告げられた

それが今から3年前

 

無事峠を越えて復活するも、一気に弱った祖母は消化器官や嚥下機能低下により口から物を食べられなくなった

 

医師からの「このままでは体力低下で自然に亡くなります、ですが、胃ろうすればまだ生きられるかも知れません」との言葉により、周囲から愛されていた祖母の身体はお別れを許されず、あれよあれよと胃ろう手術を施され立派な寝たきりおばあちゃんになった

認知症は順調に進行しており自分の置かれている状況もあまり分からない、けれど、母によると祖母は周囲に迷惑をかけている事をしきりに気にしていたらしい

 

祖母は、まだ元気な頃

「寝たきりになるくらいなら死なせてな、胃ろう手術をして自分の事も分からんと寝たきりのまま生きてる人たまにテレビで見るやろ、周りに迷惑だけはかけたくない、あれだけは絶対嫌や。」

などとよく話していた

 

そんな『周囲を気にかける祖母』の祖母らしい姿を見て「おばあちゃんはまだ元気だ、まだやれる!」と周囲は一筋の光を見出し祖母の寝たきり延長人生に拍車がかかる事となる、寝たきり高齢者の社会的メカニズムここにあり

 

Oh...おばあちゃん、貴方の生み育てた立派なお子さん方々が貴方の1番拒んでたやつを選択してもうてる訳ですけども…私にはどうしてあげる事もできないやで、おばあちゃん…えー、ドンマイ(みつまり心の声)

 

そんなこんなで認知症から端を発し、寝たきり問題、本人の承諾が曖昧な胃ろう手術、尊厳を守られない生死等、絵に描いたような社会問題をはらみまくり祖母は他界した

 

話は変わるのだけれど

私が最近よく行くスーパーに見切り品のうどんが3玉17円で売られている、衝撃の安さである

もうこれスーパー側としては「産廃処理代浮かせたいから買って」みたいな事だと思う、当然まとめ買いして冷凍庫に後生大事に保管している


という事をふまえて話は冒頭に戻る

 

祖母の他界にあたり、満を持して

「私は通夜葬儀に参列しない、なぜなら今から感染症(という設定)になるから!ババーン!」

と母に告げたところ

「分かった、そういう事にするからせめて弔電打って」

と言われまして

 

え、弔電、なんで?おばあちゃんもう死んでるから電報送ったって読めないよ!えええ…となったのですが

「そっか、色々あったけどこれがおばあちゃんとのこの世での最後の...えー...なんだ、最後の...まあアレ...アレだもんな...これも自分なりの弔いかも知れないな」

と思い直して弔電を送りました

 

 

 

のですが
その弔電というのがですね

 


差出人名含めて25文字で

基本料660円

5文字追加ごとに90円

改行は1文字扱い

 

例えば・・・
『謹んでお悔やみ申し上げます

心安らかな旅』

 

自分の名前除いたらこれで20文字

何だこれ

心安らかな旅とは(哲学)

 

今やってる龍が如くオンラインでさえ1度も課金した事ないのに何なのこの地獄の課金システム

 

ですがしかしここは140字縛りのツイッターをだてに10年以上やってないんだぜという意気込みで持ち前の文章力を発揮しまして

葬祭マナー忌み言葉NG縛りで自分の氏名も入れつつ33文字で祖母へ宛てた最後の気持ちを書けたのですが

 
台紙0円のを選んだのに

なんやかんや手数料込みで総額1200円

 


先述したうどんに換算したらなんと210玉

という・・・・・

 

 

そんな、うどん1年分の弔いの言葉がこちらです

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【書けなかった分】

おばあちゃん、別に待ってすらいなかったかも知れないけれど全然お見舞い行かなくてごめんなさい、実家にいた頃は休日必ず一緒に3時のおやつを食べてお喋りしたのに実家を出てからは元気だった頃もお盆やお正月に全然帰ってあげなくてごめんなさい、それでもし寂しい思いをさせていたなら本当にごめんなさい、もし今までおばあちゃんなりに可愛がってくれて気にかけてくれていたのなら本当に有難うございました。大変だった3年間どうにもできずごめんなさい。

本当に本当にお疲れさまでした。

 

以上です。